吉本隆明全集第28巻

1994-1997


雑誌編集部の挑発を受けて立って構成された『わが「転向」』、および西伊豆で水難事故 に遭った前後の文章などを収める。単行本未収録53篇。

第29回配本 最新刊 2022/04/27刊行

月報執筆者(順不同・敬称略)

単独者の貌

辺見庸

最後の贈り物

道浦母都子

ハルノ宵子への良い質問・悪い質問

ハルノ宵子

ISBN 978-4-7949-7128-9 C0395
価格 定価7,480円
(本体6,800円+税10%)
判型・造本 A5判変型・上製
ページ数 664頁

月報(編集部より)第28巻(第29回配本)(2022年04月)

*次回配本(第29巻)は2022年8月予定です。

(#記述事項は発刊時のものです)

I

「自意識」
府立化学工業学校の思い出
わが「転向」
都市から文明の未来をさぐる
論争腺の話 初収録
愛着深い自作品について
まず政局のこと――政治・社会・経済を読む1―― 初収録
いずれ物書き自身を廃棄処分にする時代が来るだろう
人間は思いがけぬ時間に、思いがけない場所にいたりする 初収録
まだのまないコーヒーの話 初収録
遥かな米沢ロード 初収録
もう一度政局のこと――政治・社会・経済を読む2―― 初収録
日本における革命の可能性
心に残る友
情況への発言――徒党的発言の批判――[一九九五年五月]
心の理路について 初収録
大学をよくする方法 初収録
上野界隈の半世紀
いじめと童話
敗戦から五十年経った 初収録
東京論 初収録
不況の診断法――政治・社会・経済を読む3――初収録
猫の部分
阪神大震災のこと
陶器への思い
阪神大震災の影響――政治・社会・経済を読む4――初収録
サリン―オウム事件の残像――政治・社会・経済を読む5――
海辺のパチンコ
まだ不況圏にあり――政治・社会・経済を読む6――
「全共闘おじさんオウム・サリン事件を語る」に応えて
墓地に眠る猫さんへ
池の蓮・エノコロ草・八ツ頭 初収録
宗教と政治と社会と――政治・社会・経済を読む7―― 初収録
プレ・アジア的ということ
二十一世紀への提言初収録
溺体始末記
内省記――溺体事故始末――
いつもの年の晴れの日 初収録
私が出会った一冊――夏目漱石『硝子戸の中』―― 初収録
江東往還 初収録
称名ホテルの一夜 初収録
ある夏の食事日記(抄)
情況への発言[一九九七年一二月]
直接購読者諸氏へ

II

ジャズ風のこころのリズム――安原顕『し・つ・こ・く ふざけんな!』――
印象に残る映画
映画『全身小説家』を見て
追悼にならない追悼――吉行淳之介―― 初収録
金杉忠男と中村座の初印象 初収録
幸田文について――しろうとの「粋」―― 初収録
赤瀬川原平の路上観察学 初収録
谷川雁の死
どんな行動をしても乗ってくれない現実の表情を映し出したビートたけし――『みんな~やってるか!』――
伊丹十三・岸田秀『哺育器の中の大人――[精神分析講義]』 初収録
いじめの時代の子供たちへ――芹沢俊介↔藤井東〔ファクス書簡〕を読む―― 初収録
「地を継ぐ」柔和な人――小林平和――
角川春樹句集『檻』 初収録
私の野茂英雄論 初収録
『一言芳談』について
山口瞳――『現代評論』の頃――
20世紀の名著――私の三冊――[*2回目・3回目]初収録
佐美雄短歌の魅力 初収録
形而上学的ウイルスの文学――村上龍『ヒュウガ・ウイルス』―― 初収録
辺見庸『赤い橋の下のぬるい水』初収録
「ハムレット」について 初収録
宮田勘吉――別れのことば――
安原顕について 初収録
高村光太郎[鑑賞]――「根付の国」「――に」「道程」「秋の祈」「レモン哀歌」「米久の晩餐」「ぼろぼろな駝鳥」「のつぽの奴は黙つてゐる」―― 初収録
荒川洋治[鑑賞]――「見附のみどりに」―― 初収録
稲川方人[鑑賞]――「(私は呼びます)」―― 初収録
大塚英志『「彼女たち」の連合赤軍――サブカルチャーと戦後民主主義』
埴谷雄高さんの死に際会して
三木成夫『ヒトのからだ』に感動したこと 初収録
荒木写真とはなにか――荒木経惟論―― 初収録

III

この部(III)には、第26巻第III部に続いて、隔月刊の『Cut』(ロッキング・オン発行)に連載された「消費の中の芸」を、水難事故による中断を挟んで、最後の回まで収録した。(初出誌の表題には書籍の場合出版社名も含まれていたが、記載を省略した)

筒井康隆『断筆宣言への軌跡』――この本にかこつけて――
松浦理英子『親指Pの修業時代』の読み方。
奥泉光『石の来歴』から『滝』へ。
村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第1部・第2部
ヘア・ヌードのこと
G・ドゥルーズ/F・ガタリ『千のプラト―』
立花隆『臨死体験』
ビートたけし『顔面麻痺』
宮崎駿『風の谷のナウシカ』1~7巻
麻原彰晃『亡国日本の悲しみ』『日出づる国、災い近し』
瀬名秀明『パラサイト・イヴ』
ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』
村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第3部
松本人志『遺書』『松本』
藤原伊織『テロリストのパラソル』
山田詠美『アニマル・ロジック』 初収録
近藤誠『患者よ、がんと闘うな』
宮崎学『突破者』一橋文哉『闇に消えた怪人』 初収録
内田康夫『崇徳伝説殺人事件』
渡辺淳一『失楽園』上・下
神戸タンク山事件
北野武監督『HANA-BI』初収録
カール・セーガン『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』 初収録

IV

自然と倫理の中の透谷

(上記)講演は、著者没後だが、『吉本隆明(未収録)講演集8』(2015年7月10日 筑摩書房刊)に収録された。
(間宮幹彦)
消費が問いかけるもの 初収録

私の好きな文庫本ベスト5
’94単行本・ベスト3
「死」を考えるために――この一冊 初収録

推薦の言葉佐藤泰正 初収録
わたしの岡井隆コレクション
『高村光太郎全集』増補版によせて
魂の難所にふれる作家大原富枝
島尾伸三『生活 照片雑文★★初収録
言葉の顔杉本秀太郎 初収録
普遍文学の先駆柳田国男 初収録

『背景の記憶』あとがき
『思想の基準をめぐって』あとがき
『情況へ』あとがき
『愛する作家たち』あとがき
『対幻想[平成版]』まえがき
『マルクス――読みかえの方法』あとがき
『わが「転向」』あとがき
『語りの海』あとがき
『日本人は思想したか』終りにひと言
『親鸞復興』まえがき
『親鸞復興』あとがき
『余裕のない日本を考える』あとがき
定本柳田国男論』改装版に寄せて
『世紀末ニュースを解読する』あとがき
『言葉の沃野へ』文庫版のためのあとがき
『消費のなかの芸――ベストセラーを読む』あとがき
『宗教の最終のすがた』おわりに
『ほんとうの考え・うその考え』序
『ほんとうの考え・うその考え』あとがき
『夜と女と毛沢東』対談を終えて
増補追悼私記』増補版のためのあとがき
『新・死の位相学』増補新版の刊行に際して
文庫版『わが「転向」』
『試行』第七三、七四号後記 初収録


解題(間宮幹彦)
吉本隆明全集既刊訂正・補記(間宮幹彦)


「初収録」表示について

初収録 ・・・本全集に初収録&猫々堂刊『吉本隆明資料集』に収録
初収録 ・・・本全集に初収録&猫々堂刊『吉本隆明資料集』&筑摩書房『吉本隆明(未収録)講演集』に収録
初収録 ・・・本全集に初収録
初収録 ・・・上記以外の初収録

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