既刊分 10 1965-1971

吉本隆明全集第10巻

1965-1971

第7回配本 2015/09/25


第10巻には、『言語にとって美とはなにか』から分岐派生した二つの原理的な考察『心的現象論序説』『共同幻想論』と、春秋社版『高村光太郎選集』の解題として書き継がれた光太郎論を収録。第7回配本。

第7回配本既刊 2015/09/25
月報執筆者(順不同・敬称略)

永久に消えない疑問

芹沢俊介

めら星の地より

ハルノ宵子

ISBN 978-4-7949-7110-4 C0395
価格 定価6,930円
(本体6,300円+税10%)
判型・造本 A5判変型・上製
ページ数 588頁

10第10巻訂正・補記箇所 ■刊行後の訂正箇所です

三三六・2 『遠野物語拾遺』←『遠野物語』
【五七三・下・19の「河出書房から刊行の予定である。」とされた。」の後に、以下のように補記する。】
(川上春雄の「吉本隆明訪問記 1967.10.15――21」(第三七巻収録)に、父・順太郎の病気のために休載したことが聞き取られている。順太郎は一九六八年四月に死去した。)

補記(1)~(3)の考え方は

月報(編集部より)第10巻(第7回配本)(2015/9/25)

(#記述事項は発刊時のものです)

*次回配本(第11巻)は、2015年12月を予定しております。

*吉本隆明さんの書簡を探しています。お持ちの読者の方がいらっしゃいましたら、封書の場合は、文面、封筒の表・裏、はがきの場合は、はがきの表・裏の複写をご提供いただければ幸いです。

心的現象論序説

  • はしがき

 I 心的世界の叙述

  •  1.心的現象は自体として扱いうるか
  •  2.心的な内容
  •  3.心的内容主義
  •  4.〈エス〉はなぜ人間的構造となるか
  •  5.新しいフロイト批判の立場について

 II 心的世界をどうとらえるか

  •  1.原生的疎外の概念を前景におしだすために
  •  2.心的な領域をどう記述するか
  •  3.異常または病的とはなにか
  •  4.異常と病的とは区別できるかか
  •  5.心的現象としての精神分裂病
  •  6.心的現象としての病的なもの
  •  7.ミンコフスキーの『精神分裂病』について

 III 心的世界の動態化

  •  1.前提
  •  2.原生的阻害と純粋疎外
  •  3.度(Grad)について
  •  4.ふたたび心的現象としての精神分裂病について
  •  5.感官相互の位相について
  •  6.聴覚と視覚の特異性
  •  7.原生的疎外と純粋疎外の関係て

 IV 心的現象としての感情

  •  1.感情とはなにか
  •  2.感情の考察についての註
  •  3.感情の障害について
  •  4.好く・中性・好かぬ

 V 心的現象としての発語および失語

  •  1.心的現象としての発語
  •  2.心的な失語
  •  3.心的現象としての〈概念〉と〈規範〉
  •  4.概念障害の時間的構造
  •  5.規範障害の空間的構造
  •  6.発語における時間と空間の相互転換

 VI 心的現象としての夢

  •  1.夢状態とはなにか
  •  2.夢における〈受容〉と〈了解〉の変化
  •  3.夢の意味
  •  4.なぜ夢をみるか
  •  5.夢の解釈
  •  6.夢を覚えているとはなにか
  •  7.夢の時間化度と空間化度の質
  •  8.一般夢の問題
  •  9.一般夢の解釈
  •  10.類型夢の問題

 VII 心像論

  •  1.心像とはなにか
  •  2.心像の位置づけ
  •  3.心像における時間と空間
  •  4.引き寄せの構造 I
  •  5.引き寄せの構造II
  •  6.引き寄せの構造III
  •  7.引き寄せの構造 IV
  •  8.引き寄せの世界
  •  あとがき
  •  全著作集のためのあとがき
  •  角川文庫版のためのあとがき
  •  索引

共同幻想論

  • 角川文庫版のための序
  • 全著作集のための序
  • 禁制論
  • 憑人論
  • 巫覡論
  • 巫女論
  • 他界論
  • 祭儀論
  • 母制論
  • 対幻想論
  • 罪責論
  • 規範論
  • 起源論
  • 後記
  • II

春秋社版
『高村光太郎選集』
解題

  • 一 端緒の問題
  • 二 〈自然〉の位置
  • 三 成熟について
  • 四 崩壊の様式について
  • 五 二代の回顧について
  • 六 高村光太郎と水野葉舟――その相互代位の関係
  • 七 彫刻のわからなさ

  • 解題(間宮幹彦)

吉本隆明全集menu