既刊分 4 1952-1957

吉本隆明全集第4巻

1952-1957

第3回配本 2014/09/30


長く深い時間の射程で考えつづけた思想家の全貌と軌跡

第4巻には、周到に用意された二冊の詩集『固有時との対話』『転位のための十篇』と、それに続く詩篇、および初期の代表的評論「マチウ書試論」などを収める。 新たに「一酸化鉛結晶の生成過程における色の問題」「労働組合問題の初歩的な段階から」など4篇の単行本未収録原稿を収載。

第3回配本既刊 2014/09/30
月報執筆者(順不同・敬称略)

吉本隆明、一本の樹の出発

小林康夫

空の座

ハルノ宵子

ISBN 978-4-7949-7104-3 C0395
価格 定価7,040円
(本体6,400円+税10%)
判型・造本 A5判変型・上製
ページ数 688頁

4第4巻訂正・補記箇所 ■刊行後の訂正箇所です

二五一・5 parallèles←paralléles
二五一・6 Clichy←Clihy
【原綴の誤りを正した。】
六六四・上17―18 思潮社版『吉本隆明詩集』、新装版『抒情の論理』(一九六三年四月一五日、未来社刊)、現代詩文庫版
【新装版は原則的に記載しないことにしているが、『芸術的抵抗と挫折、『抒情の論理』の二冊は、初版よりも新装版で読んだ読者の方がずっと多かったと思われるので。掲げることにした。】
六六七・上8―9 『抒情の論理』に収録され、新装版『抒情の論理』、『吉本隆明全著作集5』に再録された。
667・下6 新装版『芸術的抵抗と挫折』(一九六三年四月一五日、未来社刊)、『われらの文学22 江藤淳・吉本隆明』
【前述の理由で、新装版の記載を加えた。】
六六七・下11 『<信>の構造2 全キリスト論集成』(一九八八年一二月二五日、春秋社刊)、『昭和文学全集27』
【再録の漏れを補った】
六六七・下22 『抒情の論理』に収録された。新装版『抒情の論理』、
六六八・上12、下16  『抒情の論理』、新装版『抒情の論理』、
六六八・下3 新装版『芸術的抵抗と挫折』、『吉本隆明全著作集4』
六六九・上15、下6、24 新装版『抒情の論理』、吉本隆明全著作集5
六七〇・上3―4 『抒情の論理』に収録され、新装版『抒情の論理』、『吉本隆明全著作集7』
【前述の理由で、新装版の記載を加えた。】
六七〇・下3 『現代の文学25 吉本隆明』(一九七二年九月一六日、講談社刊)、『吉本隆明全著作集8』
【再録の漏れを補った。】
六七一・上9、14 『抒情の論理』に収録され、新装版『抒情の論理』、
【再録の漏れを補った。】
六七一・上18、下2 『芸術的抵抗と挫折』に収録され、新装版『芸術的抵抗と挫折』、
【前述の理由で、新装版の記載を加えた。】
六七一・下20―21 新装版『抒情の論理』、『われらの文学22 江藤淳・吉本隆明』『吉本隆明全著作集7』『<信>の構造 吉本隆明・全仏教論集成1944・5~1983.9』(一九八三年一二月一五日、春秋社刊)、
【前述の理由で、新装版の記載を加え、再録の漏れを補った。】
六七二・上8 新装版『抒情の論理、『吉本隆明全著作集5』
六七六・上10―11、下2、8、21、六七七・上3 『芸術的抵抗と挫折』に収録され、新装版『芸術的抵抗と挫折』、
【前述の理由で、新装版の記載を加えた。】


補記(1)~(3)の考え方は

月報(編集部より)第4巻(第3回配本)(2014/09/30)

(#記述事項は発刊時のものです)

*第7巻解題の「〝終焉〟以後」と「〝対偶〟的原理について」の項に、再録の記載漏れがありました。それぞれの三行め『吉本隆明全著作集13』のあとに〈、『「情況への発言」全集成1 1962~1975』(2008年1月23日、洋泉社MC新書、洋泉社刊)、『完本 情況への発言』(2011年11月18日、洋泉社刊)〉と補足訂正します。

*次回配本(第5巻)は、2014年12月を予定しております。

I

固有時との対話

少数の読者のための註

転位のための十篇

火の秋の物語——あるユウラシア人に——□分裂病者□黙契□絶望から苛酷へ□その秋のために□ちひさな群への挨拶□廃人の歌□死者へ瀕死者から□一九五二年五月の悲歌□審判□註

II

蹉跌の季節□昏い冬□ぼくが罪を忘れないうちに□涙が涸れる□抗訴□破滅的な時代へ与へる歌□少年期□きみの影を救うために□異数の世界へおりてゆく□挽歌—服部達を惜しむ—□少女□悲歌□反祈禱歌□戦いの手記□明日になつたら□日没□崩壊と再生□贋アヴアンギヤルド□恋歌[ひととひとを・・・・・・]□恋歌[理由もなく・・・・・・]□二月革命□首都へ□恋歌[九月は・・・・・・]

III

アラゴンへの一視点□時代への発言 詩□労働組合運動の初歩的な段階から(1 組合員各位へ/初収録 2 組合員各位へ/3 理念的な課題として/4「山麓の人々」の上演によせて/5 前執行部に代つて)□日本の現代史論をどうかくか□マチウ書詩論——反逆の倫理——□蕪村詩のイデオロギイ□前世代の詩人たち——壺井・岡本の評価について——□一九五五年詩壇 小雑言集□「民主主義文学」批判——二段階転向論——□不毛な論争□戦後詩人論□初収録 挫折することなく成長を□文学者の戦争責任□民主主義文学者の謬見□現代詩の問題□現代詩批評の問題□現代詩の発展のために□鮎川信夫論□「出さずにしまつた手紙の一束」のこと□昭和17年から19年のこと□日本の詩と外国の詩□前衛的な問題□定型と非定型——岡井隆に応える——□番犬の尻尾——再び岡井隆に応える——□戦後文学は何処へ行つたか□芸術運動とは何か□西行小論□短歌命数論□日本近代詩の源流(1 美妙・魯庵・鴎外論争/ 2 鴎外の反発/3 透谷・愛山論争/ 4 『若菜集』の評価/ 5 鉄幹の評価)

IV

ルカーチ『実存主義かマルクス主義か』□善意と現実——金子光晴・安東次男『現代詩入門』、関根弘『現代詩の作法』——□新風への道——歌集『広島』、武谷編『死の灰』、金子・村野選『銀行員の詩集』——□関根弘『狼がきた』□初収録 『浜田知章詩集』□初収録 三谷晃一詩集『蝶の記憶』□奥野健男『太宰治論』□谷川雁詩集『天山』□服部達『われらにとつて美は存在するか』□島尾敏雄『夢の中での日常』 井上光晴『書かれざる一章』□平野謙『政治と文学の間』□野間宏『地の翼』上巻□山田清三郎『転向記』□埴谷雄高『鞭と独楽』『濠渠と風車』□堀田善衛『記念碑』『奇妙な青春』批判□中村光夫『自分で考える』□

『大菩薩峠』□『純愛物語』□

V

戦後のアヴアンギヤルド芸術をどう考えるか *
〈現代詩の情況〉[断片]□北村透谷小論[断片I]□北村透谷小論[断片II]

初収録 一酸化鉛結晶の生成過程における色の問題
解題(間宮幹彦)

「初収録」表示について

初収録 ・・・本全集に初収録&猫々堂刊『吉本隆明資料集』に収録
初収録 ・・・本全集に初収録

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