既刊分 5 1957-1959

吉本隆明全集第5巻

1957-1959

第4回配本 2014/12/25


第5巻には、最初の単行本である代表的作家論『高村光太郎』と、初期の重要な評論「芸術的抵抗と挫折」「転向論」、および花田(清輝)・吉本論争の諸篇を収録。[単行本未収録一篇]

第4回配本既刊 2014/12/25
月報執筆者(順不同・敬称略)

吉本と光太郎

北川太一

ノラかっ

ハルノ宵子

ISBN 978-4-7949-7105-0 C0395
価格 定価7,040円
(本体6,400円+税10%)
判型・造本 A5判変型・上製
ページ数 672頁

5第5巻訂正・補記箇所 ■刊行後の訂正箇所です

三八四・21 それは真理←それは心理
三八八・7 作家として第一義の←作家としての第一義の
三九七・19 島木健作の「癩」←島木健作の「雁」
六四七・下9―10 『芸術的抵抗と挫折(一九五九年二月二五日、未来社刊)、新装版『芸術的抵抗と挫折』(一九六三年四月一五日、未来社刊)、
【第四巻での訂正で前述した(*第四巻当該部分【新装版は原則的に記載しないことにしているが、『芸術的抵抗と挫折、『抒情の論理』の二冊は、初版よりも新装版で読んだ読者の方がずっと多かったと思われるので。掲げることにした。】)ように、新装版の再録の記載を加えた。】
六四八・下7 新装版『芸術的抵抗と挫折』、『吉本隆明全著作集4』、
六四八・下15―16 新装版『抒情の論理』(一九六三年四月一五日、未来社刊)、『吉本隆明全著作集7』
六四九・上16、24 新装版『抒情の論理』、吉本隆明全著作集5』
六四九・下6 新装版『抒情の論理』、『吉本隆明詩集』
六四九・下17 新装版『芸術的抵抗と挫折』、『吉本隆明全著作集4』
六五〇・上19 新装版『芸術的抵抗と挫折』、『吉本隆明全著作集13』
六五〇・下10 新装版『芸術的抵抗と挫折』、『吉本隆明全著作集7』
六五〇・下21 新装版『芸術的抵抗と挫折』、『われらの文学22 江藤淳・吉本隆明』
【前述の理由で、新装版の記載を加えた。】

補記(1)~(3)の考え方は

月報(編集部より)第5巻(第4回配本)(2014/12/25)

(#記述事項は発刊時のものです)

第4巻解題に再録の記載漏れがありました。「マチウ書試論」の項に、『〈信〉の構造2 全キリスト教論集成』(1988年12月25日、春秋社刊)を、「出さずにしまった手紙の一束」のこと」の項に、『現代の文学25 吉本隆明』(1972年9月16日、講談社刊)、『再現のない詩魂――わが出会いの詩人たち――』(2005年1月1日、詩の森文庫、思潮社刊)を、「昭和17年から19年のこと」の項に、『背景の記憶』(1994年1月10日、宝島社刊)とその文庫本(1999年11月15日、平凡社ライブラリー、平凡社刊)を、「西行小論」の項に、『〈信〉の構造 全仏教論集成1944.5~1983.9』(1983年12月15日、春秋社刊)を補足訂正します。また「アラゴンへの一視点」の項の「井上光晴編『新日本プロレタリヤ詩集』(1946年8月15日、九州評論社刊)の収録形」を、「『コスモス』創刊号(1946年4月20日、コスモス書店発行)に収録された初出形」と補足します。

第6巻解題に再録の記載漏れがありました。「詩のなかの死」、「孤独の幼女」、「戦争と世代」、「映画的表現について」、「読書について」「ある履歴」、「去年の死」、「詩とは何か」、「思い出メモ」、「六・一五事件と私」、「思想的不毛の子」、「西行論断片」の項は、いずれも『模写と鏡〈増補版〉』(1968年11月15日、春秋社刊)への再録があります。また「読書について」は、改題の上『〈信〉の構造2 全キリスト教論集成』に再録されています。なお、正誤その他の訂正表は、最終配本の際に一括して掲載する予定です。

*初出の掲載誌で探しているものがあります。詩「みどりの聖餐」が掲載された『聖家族』(1949年5月25日 第3号 聖家族発行所発行)をご所持の方がいらっしゃいましたら、本文・目次・奥付・表紙の複写をご提供いただけましたら幸いです。

*次回配本(第8巻)は、2015年3月の予定です。

I

高村光太郎

  • 『道程』前期
  • 『道程』論
  • 『智恵子抄』論
  • 詩の註解
  • 戦争期
  • 敗戦期
  • 戦後期
  • 年譜
  • 参考文献目録

II

「戦旗」派の理論的動向□文学の上部構造性□宗祇論□抵抗詩□くだらぬ提言はくだらぬ意見を誘発する――加藤周一に――□三種の詩器□「四季」派の本質――三好達治を中心に――□芸術的抵抗と挫折□街のなかの近代□情勢論□今月の作品から□芥川龍之介の死□転向論□中野重治「歌のわかれ」

III

死の国の世代へ――戦争開始宣言――

IV

不許芸人入山門――花田清輝老への買いコトバ――□「乞食論語」執筆をお奨めする□アクシスの問題□芸術大衆化論の否定□近代批評の展開□天皇制をどうみるか□橋川文三への返信□高村光太郎の世界□戦争中の現代詩――ある典型たち――□詩人の戦争責任論――文献的な類型化――□異端と正系□十四年目の八月十五日□現代詩のむつかしさ□海老すきと小魚すき□転向ファシストの詭弁

V

初収録 内的な屈折のはらむ意味――『井之川巨・浅田石二・城戸昇□詩集』――□堀田善衛『乱世の文学者』□阿部知二他編『講座現代芸術Ⅲ芸術を担う人々』□草野心平編『宮沢賢治研究』□戦後学生像の根――戦中・戦後の手記を読んで――□江藤淳『作家は行動する』□武田泰淳『貴族の階段』□久野収・鶴見俊輔・藤田省三『戦後日本の思想』□阿部知二『日月の窓』

『風前の灯』□『夜の牙』□『大菩薩峠』(完結編)

VI

飯塚書店版『高村光太郎』あとがき□『芸術的抵抗と挫折』あとがき□『抒情の論理』あとがき
解題(間宮幹彦)

「初収録」表示について

初収録 ・・・本全集に初収録&猫々堂刊『吉本隆明資料集』に収録
初収録 ・・・本全集に初収録

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